3D Gaussian Splatting(3DGS)をリバースエンジニアリングや現況測量に有効活用する!

Greenvalley InternationalのLiDAR360MLSは、ガウシアンスプラッティング処理を行うモジュールライセンスがあり、ドローンやSLAM LiDARなどで取得した点群データ、写真などから3DGSに変換出来ます。

従来の点群データの欠点として、測量では土地境界が不明瞭だったり、構造物や道路などのクラックは不明瞭の場合が多々ありました。また、点群データから設計図を起こす場合(点群をトレースして図面化する場合)、元の点群データが不明瞭ですと作業効率はかなり悪くなります。点群が明瞭なほどベクター化はしやすくなり、図面もより正確になるわけですから、この新技術を使わない手はありません。クライアントには正確でかつデータの軽い図面データを、現場ではより重くて正確な点群データを…という事になります。

今回、LiGrip O2 Liteで取得したデータをLiDAR360MLSにてガウシアンスプラッティング処理を実施しましたのでご紹介します。データは、測量精度として計測したデータを用いています(構造物に特化して取得したデータでは無いため、例に示している構造物の点群は、結構荒いかと思います。)。

構造物のケース

例えば、LiDARの苦手な金属物である滑り台をリバースエンジニアリングする例を示します。左側が従来の点群、右側が3DGSです。

従来の点群の拡大です。

3DGS処理後の拡大です。従来の点群とは明らかに明瞭さが違います。

従来の点群の欠点を回避する為、RGBではなく強度表示に変更すると全体の輪郭はかなり明確になりますが、すべり台のおどり場の手すり(柵)は一体化して、完全に籠の様に見えてしまいます。この様なケースではRGB表示と両方見ながら図面へトレースしていく必要があり、非常に効率が落ちます。

例として、トレースの代わりに、手すりの内の1本(柵)の長さを測ります。従来の点群(左側)では始点と終点がかなり曖昧になりますが、3DGS(右側)では明瞭なため正確に計測(トレース)することが出来ます。

測量のケース

測量の場合においても、GCPや土地境界などの座標を正しく計測する場合、点群ではレーザとRGBはずれる事があり、点群を強度表示にして計測する必要がありますが、その時、GCP中心や境界を適切に見えるカラーバーを選択する手間が発生します。しかしながら、3DGSでは正確にRGB表示がされており、わざわざ強度表示にする手間もありません。下図のように明確に境界(右側)がわかります。点群はどうしても、この辺りかな・・(左側)となってしまいます。

静止画では伝わりにくい為、動画もご確認ください。

3D Gaussian Splatting(3DGS)処理を行った結果

最後に

3DGS化することで、従来の点群の欠点がかなり改善されることから、現況測量データとして、図面化用点群として、構造物検査用に有効と言えます。3DGSの詳細は、LiDAR360MLSのリンク先をご確認ください。本ライセンスがあれば、3DGS生成のみならず、座標データも正確に反映され、編集、各種エクスポートも可能です。

尚、Metashape/RealityScanなどの点群ソフトから、Alignment後のカメラデータを使用して3DGS処理を行う事も出来ますので、確認出来次第レポート予定です。

以上です。

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