#大変お待たせいたしました。ジオイド2024に対応したラスタデータ(GeoTIFF)を2025年4月11日にリリースいたしました。
MetashapeおよびLiDAR360にGeoTIFFを組み込むことにより、楕円体高をジオイドからの高度、つまり標高に置き換える事が出来ます。
ジオイドとは
(以下、国土地理院ホームページより要約・抜粋)
みちびき(準天頂衛星システム)やGPS等を使用した衛星測位で得られる高さは、楕円体面からの高さで楕円体高と呼ばれます。この楕円体高から標高を求めるには、ジオイド高を差し引く必要があります。ジオイド高は、楕円体面から垂直方向に沿ったジオイド(標高の基準)までの高さです。
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楕円体高、ジオイド高、標高の関係 (一部の離島については、後述の基準面補正量が必要) |
国内の任意の地点において、ジオイド高を与えるモデルをジオイド・モデルと呼び、衛星測位を基盤とする標高体系では、航空重力データ、地上重力データ、 船上重力データ、海底重力データ、衛星重力データ等を用いて構築した「ジオイド2024日本とその周辺」を使用します。このジオイド・モデルは、東京湾平均海面と一致するように構築しています。
ジオイド・モデルの詳細は、国土地理院ウェブサイト「重力・ジオイド」内の「ジオイド・モデルの概要」をご覧ください。
離島における基準面補正量の導入
「ジオイド2024日本とその周辺」は、東京湾平均海面に一致した陸海シームレスジオイドであり、このジオイド・モデルを使用して楕円体高から求めた高さは、東京湾平均海面からの高さ(=標高)となります。しかし、測量法第十一条第一項第三号の規定により日本水準原点とは異なる原点(独自の平均海面)を定める離島においては、東京湾平均海面からの高さを標高とはしておらず、離島独自の平均海面からの高さが標高となります。そのため、「ジオイド2024日本とその周辺」を使用しただけでは、当該離島の標高に整合する高さを得ることができません。
そこで、東京湾平均海面と離島独自の平均海面の差を「基準面補正量」と定め、一部の離島において衛星測位によって標高を求める際には、ジオイド高と基準面補正量を使用します。
離島における楕円体高=標高+ジオイド高+基準面補正量
ジオイドモデル(GeoTIFF)の詳細
- 国土地理院 2025年4月1日公開 重力ジオイド「ジオイド2024日本とその周辺」に対応
- 対象地域:日本全域(東京及び沖縄の離島含む)
- 地表250mメッシュデータで、 メッシュ中心点のジオイド高を表しています
- ジオイド及び基準面補正パラメータを足し合わせたデータ(JPGEO2024+Hrefconv2024)
補足
- Metashapeに関しては、GeoTIFFの登録と変換方法のドキュメントも含まれます
- Metashapeでは、標高(ジオイド+基準面補正量)への変換と共に、WGS84からJGD2011に変換します。
- Metashapeは14系以降、楕円体高のみの座標系しかありませんが、標高系基準の座標系をカスタムにて作成することが出来ます。その内容も含まれています。
- Zenmuse L1/L2をお使いのお客様:現時点(2025.04.15時点)、DJI Terraはジオイド2024に対応していませんので、LiDAR360 +GeoTIFFにより標高変換可能です。
許可
「測量法に基づく国土地理院長承認(使用)R 7JHs 2」 (令和7年4月1日)
検証地点
全ての都道府県と基準面補正が適用される離島にて標高(ジオイド+基準面補正量)への変換を検証済。
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