Metashapeトライアル

Metashapeの基本的使い方と概念

点群処理ソフトウエア、3Dモデリングとはどういうものかを肌で感じて頂くために、Metashape(メタシェイプ)のトライアル版とサンプルデータを使用し一通りの操作を行います。単なる使い方のみでなく、要所で重要なエッセンスをご紹介いたします。

Metashapeの準備

  1. 下記よりお好きなデータをダウンロードし、任意の場所に保存してください。
  2. 下記参照し、ソフトウエアをインストールし、30日間のトライアルライセンスを有効にしてください。

1.サンプルデータ

12Mpix 32枚 12Mpix 50枚 Coded target 6枚

2.ソフトウエアダウンロード

Agisoft Metashape 1.5.5 (最新バージョン)

〇Professional Edition

Windows x64 or x32 | Mac OS | Linux

〇Standard Edition

Windows x64 or x32 | Mac OS | Linux

30日間のトライアルライセンス

Metashape Professionalの全機能を30日間、無料でテストすることが出来ます。ソフトウエアをインストールし、Metashapeを起動すると、最初に以下画面が表示されます。「Start a free 30-day trial」を選択しOKしてください。

Metashapeの基本操作と概念

概要

下表は、一般的にUAV測量などに必要な工程です。精度を出すためには、4.GCPP設定が必要ですが、操作が複雑(慣れが必要という表現の方が正しいかもしれません)で時間を要するため、本ページでは、2,3,5,6まで実施します。まずは点群モデルを作成するまでのフローを一通り経験することにフォーカスします。

  Metashape 機能概略
レンズキャリブレーション 使用カメラレンズのゆがみ補正パラメータの抽出
初期設定 メニューの日本語化、GPU設定、クラウド設定など。
3 アラインメント カメラ位置の推定、低密度点群生成。
4 GCP設定 評定点を設定しその座標を指定します。また検証点を設定する事で、精度の検証を行う事ができます。
5 最適化 点群データの補正。
6 高密度クラウド 高密度点群の生成。
7 DEM生成 高密度点群からDSM/DEMを生成。
8 オルソ生成 オルソ生成前にDEMもしくはMeshのどちらかを作成し、オルソを作成します。

初期設定

まずは初期設定が必要ですが、ここでは最低限の設定とします。メニューの日本語化と、グラフィックボードの設定となります。グラフィックボードは、PCに備わっていれば処理が高速になります。参考記事:「点郡ソフトウエアMetashapeに必要なPC性能と設定

日本語メニューに変更するには、
ツールメニューの「Tools」 – 「Preferences」…を選択します。

「General」タブの「Language:」を「Japanese」を選択し「Apply」をクリックします。これで日本語表示になります。また、本説明で使用している「Theme」は、「Classic」ですが、好みで変更してください。テーマを変更した場合は、ソフトウエアの再起動が必要です。
本記事は、Windows10での表示ですが、同じテーマでもWindows7と10では見え方が違います。

使用しているPCで、Metahapeの処理に対応しているグラフィックカード(GPU)を搭載している場合は、GPU機能をONにします。「GPU」タブ内にデバイスが検出されていれば、チェックを入れます。事務用PCでは、グラフィックボードが搭載されていないPCがございます。そのようなPCでは、チェックは入りません。処理も遅くなります。

ここまでで、初期設定が完了いたしました。次からは、いよいよアラインメント処理です。

アラインメント

「ワークフロー」メニューの「フォルダを追加」をクリックし、写真データが入っているフォルダを指定し、「フォルダの選択」をクリックします。

下記の「写真の追加」ダイアログが表示されたら、「シングルカメラ」を選択し、「OK」をします。

写真が追加され、EXIF内に座標データが保存されるカメラであれば、座標も反映されます。(EXIFとはデジタルカメラで撮影した画像データに、撮影条件に関する情報が保存される画像ファイル形式の規格のことです。)

EXIFに記録される座標はWGS84という座標です。いわゆる、経度、緯度、日本では北緯〇〇度、東経〇〇度と表現される座標です。Metashapeでは、WGS84を他の座標に変換することができます。日本では、平面直角座標系が良く使われますが、そちらにも変換可能です。座標系の話は、ボリュームが多く横道にそれますので、ここでは割愛します。詳細は、UAV測量トレーニングノートもしくは、サポート会員専用のチュートリアルにて公開しております。

  • 写真パネルの写真をダブルクリックする事で、メインビューに表示をすることが出来ます。
  • 画質が悪い写真は、アラインメントから省く事が大事です。省くにはその写真上で右クリックし、「カメラを削除」を行う事で削除する事ができます(元のデータは削除されません)。「カメラを無効化」でも同様です。

アラインメント処理は、「ワークフロー」メニューの「写真のアラインメント」をクリックします。

「写真のアラインメント」ダイアログでは、デフォルトの設定で大丈夫です(「詳細」タブもデフォルト設定のまま)。「OK」をクリックすると処理を実行します。

アラインメント処理が終了すると、メインビューに低密度な点群データが表示されます。もし表示されていない場合は、メニューバーの「ポイントクラウド」がONであり、メインビューのタブが「モデル」を選択されているかを確認してください。

  • モデルビューは、マウスの左ボタンを押しながら移動すると、ボウルを中心として視点を変更する事が出来ます。
  • マウスの右ボタンを押しながら移動すると、点群データを移動する事が出来ます。
  • マウスのホィールを動かすと、ズーム、ズームアウトをすることが出来ます。

「カメラを表示」ボタンをクリックする事で、メインビューにカメラの位置が表示されます。また、写真パネルの写真をクリックする事で、メインビューに対応したカメラが赤く表示されます。

GCP設定

UAV測量では、写真撮影する前にGCP(評定点)を設置し、その座標を基に点群データの補正を行います。具体的なGCPの設定は、本記事では割愛します。詳細は、UAV測量トレーニングノートもしくは、サポート会員専用のチュートリアルにて公開しております。

最適化

最適化は、点群データの補正処理です。最適化には、以下の方法があります。目標とする精度、状況に応じて、単独あるいは複数の方法で最適化処理を行います。

  • レンズキャリブレーション(もしくは、セルフキャリブレーション)
  • GCP(評定点による既知点の設定)
  • EXIF座標

通常、UAV測量ではレンズのゆがみ補正を行うためにレンズキャリブレーションを事前に行います。そして、実際にUAVで撮影を行う場合は、事前にGCP(評定点)を設置します。写真データから生成した点群データは、レンズ補正と座標補正の二つの補正を行い、精度を上げます。

レンズキャリブレーションは、実際にカメラを使用してキャリブレーションパターンを撮影し、Metashapeで処理をすることにより補正パラメータを抽出します。これとは別に、セルフキャリブレーションというものがありますが、これはソフトウエアが自動的に補正をかける処理です。

EXIF座標は、近年ドローンにRTKが搭載され、飛躍的にEXIF内の座標精度が高くなり、その座標を基に補正を行うものです。元々ドローンは、その性質上、人が入れない場所で効果を発揮するものですが、測量の精度を上げるためにGCPの設置が必用とされていました。人が入れない場所にGCPの設定という矛盾を打開すべく、RTKの技術がドローンに搭載されたのです。本格的な現場への導入はこれからという所ですが、RTKによりGCPの設置はかなり少なく出来る見込みとなっています。これからは、レンズの補正+GCPの補正+RTKを使用したEXIF座標の補正という組み合わせが主流になるかもしれません。

最適化処理は、下図の「カメラを最適化」ボタンをクリックします。

カメラの最適化処理は、最低限、以下のどれかの条件が必用です。

  • 事前にレンズキャリブレーションを実施済
  • GCPを設定している。
  • RTKを使用しEXIF内に精度の高い座標がある。

言い換えれば、セルフキャリブレーションのみの最適化は、全く意味がないということです。

最適化処理は、キャリブレーションの補正パラメータと因果関係があり、精度を決定する超重要な所です。セルフキャリブレーションでもGCPを設定する事で精度は出ますが、写真測量の基本はレンズキャリブレーションの正しい方法、正しい撮影方法が基本にあります。この基本を押さえないでセルフキャリブレーションと自己流の撮影方法は、精度が出ない場合に何をどうすれば良いのかわからずお手上げになってしまいます。

レンズキャリブレーションや正しい撮影方法に関しては、UAV測量トレーニングノートを参照ください。

高密度クラウド

UAV測量は、最適化まで終了し精度が規定内に収まっていることが確認出来ますと、基本的にはトライ&エラーのフェーズは終了します。高密度クラウドは、より詳細な点群データを作成する工程となりますが、これは点群の精度には何ら関係はございません。

Metashape内の処理で言えば、メッシュ、DEM、オルソモザイクを生成するためには、高密度クラウドを作成する必要があります。また、Site-Scope、トレンドポイントなどのツールにデータコンバートするにも必用なデータになります。

高密度クラウドは、「ワークフロー」メニューの「高密度クラウド構築」を選択します。

基本的には、デフォルトで良いです。デフォルトの品質は「中」となっておりますが、「高」にしても処理時間が大きくなる割にはほとんど差は感じられません。Metashapeは過密な点群を作る傾向にありますので、土木関連は中で良いかと思います。

(続きます)

Metashapeの詳細な使い方

ここまで、Professionalの使用方法に関して基本事項をまとめました。まだまだ触りだけですので、詳細を学びたいという方のために以下にまとめています。これは、サポート会員様専用ページですが、第一回のみ公開しております。

  1. 第1回 PhotoScanチュートリアル(どなたでも閲覧可能です)
  2. 第2回PhotoScanチュートリアル (ライセンス購入者様限定です)
  3. 第3回PhotoScanチュートリアル (ライセンス購入者様限定です)
  4. 第4回PhotoScanチュートリアル (ライセンス購入者様限定です)

以上です。