LiDAR360ソフトウエアのSmooth Points機能のご紹介です。
ストリップ調整とは
LiDARスキャナーは、IMUの姿勢誤差や位置誤差(軌道エラー)によって、同一箇所の対象物に対して、複数の隣接する軌道間でずれが発生し、各軌道で測定した点群間にばらつきが生じます。これを補正するのがストリップ調整です。(日本では最近、コース間調整ともいわれますが、海外ではこの言葉は使われていないようです)
ストリップ調整では補正しきれない地面の段差
この軌道エラーやボアサイトエラーなどによって、地面に厚みが生じたり、コース間に段差が生じます。LiDAR360は、これらのエラーを補正しますが、多くの場合理想的な処理がされますが、場合によっては補正しきれず、地面に段差が生じる部分もございます。
近年、LiDARスキャナーの高性能化により、地面の厚みが2cm程度となっている為、この段差が目立つようになりました。RTKの精度は5cm程度ですので、その誤差が見えてきているように感じます。下図は、LiDAR360による補正処理後のアスファルト部分の断面です。下図は、地面の厚みが1cm台、ストリップ間のZ方向が約2.0cmずれているだけでこのように見えてしまいます。
Smooth Points機能
例えば、要求誤差が10cmや5cmであれば、このような段差はその範囲に入っているので問題はありませんが、見た目上、気になるという場合は、LiDAR360のSmooth Points機能を使用すると改善されます。
Smooth Pointsの設定例を下図に示します。
処理結果は、このようになります。
ちなみに、Smooth Pointsを使用しないで、このまま地面を分類すると下図のようになります。
<分類前:RGB表示>
<分類後:クラス(Ground)表示>
段差部分は、片側のみが抽出され、分類後は2重にはならないようです。段差が誤差範囲に入っていれば、問題になる事はないかと思います。
このSmooth Pointsは、Terrainのオプションライセンスが必要になります。
以上です。