Greevalley Internationalでは兼ねてからLiGripシリーズとしてハンドヘルドスキャナーがリリースされてきました。今回、O1 Liteのモデルチェンジ版として、O2 Liteを入手出来ましたので機能、精度等、確認してみました。
O2 Lite概要
O2 Liteの仕様に関しては、リンク先をご確認ください。
O2 Liteは、Pure-SLAM、RTK-SLAM、PPK-SLAMの3つのモードを使用することが出来ます。また、コントロールポイントを使用したSLAM処理を行うことも出来ますので、LidarSLAM技術を用いた公共測量にも対応しています。
- Pure-SLAM — コントロールポイントで補正出来る
- RTK-SLAM
- PPK-SLAM
O2 Liteは、PCで処理するLiDAR360MLS BPモジュールと、スマートフォン用のアプリが無料で付属します。スマートフォンは、ネットワークRTKを使用する場合は、4G通信機能が必要になります。スマートフォン用アプリは、iOS及びアンドロイドの両方に対応しています。
- LiDAR360MLS BPモジュール — PC処理用ソフトウエア
- Greevalleyアプリ — スマートフォン用アプリ(iOS/アンドロイド)
LiDAR360MLS BPモジュール 処理
ソフトウエアにて処理を行うと、下図のように点群と軌跡が表示されます。
精度
RTK-SLAMの精度を公園内目印となる場所4か所にて確認しました。座標を計測する時は、反射強度で計測しますが、ご参考の為、RGB表示も掲載いたします。
RGB表示 | 反射強度 | |
PT1 | ![]() |
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PT2 | ![]() |
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PT3 | ![]() |
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PT4 | ![]() |
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誤差に関しては、以下の結果となり、全て5cm以内(単位m)となる事を確認しました。この辺りは、LiGripシリーズとして古くから実績がありますので、さすが!といったところです。
但し、PT2のZ方向のみ少し大きめの誤差が生じていますが、公園横の建物の近くであり、GPS仰角範囲の悪化もしくは、マルチパスなどの影響が考えられます。これは、O2 Liteに限った話ではなく、地上LiDARはドローンと異なり、RTKを使用する場合は周囲の建物などの影響が強く出る為注意が必要です。SLAM公共測量がGCPモードのみとしているのは、その影響を防ぐためとなります。
O2 Liteは、付属ソフトウエアに制限などは無く、日本の座標系(垂直座標系を含む)をフルサポートしている為、既存のドローン測量などの環境をお持ちじゃなくとも、本製品を購入することで制限なく測量を行う事ができます。但し、RTK測定時、楕円体高から標高に変換する時は、日本のジオイドモデルは必要ですので、ご注意ください。
以上です。