SPH Engineering開発のTTF及び関連するアプリケーションをシリーズでご紹介します。第3回目です。一覧は、「製品サポート」の「UgCS/TTF関連」をご確認ください。
1 はじめに
Matrice300/350RTK及びUgCS+TTFを用いたアプリケーションで使用できるエコーサウンダについて説明します。
UgCSを使用して、鉱山探索や土木/建築など様々なアプリケーションを実施できますが、そこで使用できるエコーサウンダについて説明します。次のようなアプリケーションでご活用ください。
- 水路、ラグーン、湖、池、港湾の深浅測量
- 浚渫計画とモニタリング
- 建設計画
- TSF(鉱滓貯蔵施設)のモニタリング
- 堆積物モニタリング
2 動作原理
エコーサウンダは、水(またはあらゆる液体)の深さを測定する装置です。エコーサウンダは音波を発信し、音の反響が戻ってくるまでの時間を測定します。水中の音速は既知なので、深さを計算することができます。エコーサウンダや水深測量の結果は、いくつかの形式で表示できます。最も一般的なものは次のとおりです:
カラー深度図または標高図、等深線の等高線図 | 断面プロファイル |
座標と深度または底面標高のCSVファイル | 点群データ |
3 SPH Engineeringが提供するエコーサウンダ
SPHEngineeringは、3種類のSingle Beam Echo Sounder(SBES)システを提供しています。
エコーサウンディングの原理を利用した装置には複数の種類があります。シングルビームエコーサウンダー(SBES)、マルチビームエコーサウンダ(MBES)、スキャニングソナー、サイドスキャニングソナー。SBES以外のセンサは、通常大型で、重く、少なくとも曳航ブイのようなものがなければ、UAVの展開には適していません。
紹介するすべてのセンサは韓国のEofE Ultrasonics Co., Ltd.によって製造されています。
3-1 ECT 400S
ECT 400S 単周波エコーサウンダ(音響周波数450kHz)は水中の最初の「障害物」(堆積物、海藻、さらには魚類)までの距離を測定します。そのため、調査海域の底が海藻で覆われている場合、この基本構成では対応できないことがあります。
反射音を受信したエコーサウンダが海底か海草かによって、測定水深は不規則に変動します。つまり、ECT 400Sから「きれいな」測定値を得るためには、海底に海藻がないことが必要です。
ECT400Sのメリットは、不感帯が15cmと非常に短いことです。そのため、ECT 400Sのシステムは、水深約30cmからの非常に浅い調査にも適しています。
3-2 ECT D24S
ECT D24Sは音響周波数450kHzと200kHzのデュアル周波数エコーサウンダです。
技術的には、デュアル周波数エコーサウンダは、1つのコンパクトなハウジングに組み合わされた、異なる音響周波数を持つ2つのデバイスです。
高い方の周波数は450kHzで、最初の表面または障害物まで測定します。低い周波数は200kHzで、この周波数の音は海底の海藻や植物を通過し、装置は海底のきれいな測定値を報告します。
注意:200kHzの不感帯は0.5mで、この装置の実用的な最小調査深度は約0.8mに制限されます。
赤い線は450 kHzの音を反映しており、海藻と海底の間を変動しているのに対し、緑の線(200 kHz)は安定した深度測定が可能です。
3-3 ECT D052S
ECT D052Sは音響周波数200kHzと50kHzの2周波エコーサウンダです。
200kHzの音響インパルスは底の表層で反射しますが、50kHzの音響は有機物や軽い堆積物を透過し、硬い底までの深さを測定します。
これにより、水深をマッピングし、水域の堆積物の厚さや量を測定できる可能性が生まれます。
注意:50kHzの不感帯は1mで、実用的な最低調査深度は1.2m程度です。
3-4 仕様比較
ECT 400S 単周波数(450kHz) |
ECT D024 デュアル周波数 (200/450kHz) |
ECT D052S デュアル周波数 (50/200kHz) |
|
測定範囲 | 0.15 …100 m | 0.50 …200m (200 kHz) 0.15 … 100m (450 kHz) |
1.00…200 m (50 kHz) 0.50… 200 m (200 kHz) |
堆積物の測定 | No | No | Yes |
内蔵チルトセンサー | Yes | Yes | Yes |
内蔵温度センサ | Yes | Yes | Yes |
重量(フルアセンブリ) | 2.4kg | 2.4kg | 2.7kg |
以上です。