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SHARE PSDK102S V3カメラの検証レポート

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5眼カメラの実力を確認してみました。5眼カメラは、真俯瞰に加えて、4方向の斜め45°のカメラが付いており、同時に5ショット撮影することが出来ます。真下は25mmレンズ、斜めレンズは35mmレンズとなっており、シャッタースピードのインターバルは、0.5秒となっています。

この新しい概念のカメラを次の2点に関して検証してみました。

・従来のカメラと同様に測量の精度は出るのか

・構造物のモデリングに有効なのか

今回は、まずは前者の測量精度に関して検証を実施。

PSDK 102SV3 測量の精度

PSDK102SV3を検証するために、Zenmuse P1と比較を実施。また、Pix4DとMetashapeとも比較を行いました。今回は、Pix4Dのみの公開となります。

現場概要

面積 標定点 検証点
概要 3.5ha 7 2

写真枚数 GSD 備考
Zenmuse P1 163 0.87
PSDK 102S V3 1180(236枚×5) 0.98 5眼の写真を全て処理。

今回は、実際の現場ですので、写真などはは控えさせて頂きます。

精度の結果:Pix4D

2つの検証点のRMS誤差:標定点有り(GCP縛り有り)

X[cm] Y[cm] Z[cm] 備考
Zenmuse P1 0.23 0.50 0.52
PSDK 102S V3 0.37 0.52 0.26

ほぼ差異無いが、5眼カメラの方が優位。

2つの検証点のRMS誤差:標定点無し(GCP縛り無し)

5眼の威力が絶大に発揮しています。

X[cm] Y[cm] Z[cm] 備考
Zenmuse P1 3.11 2.01 4.44
PSDK 102S V3 0.4 0.7 3.30

Metashapeの結果は今後、アップデート予定。

考察

測量精度に関しては、Zenmuse P1と比較して遜色ないどころか、標定点無し(GCP縛り無し)の場合、かなり良好な値となった。5眼分の写真枚数の処理は大変であるが、災害現場などでは効果を発揮すると思われる。

唯一の弱点は、GSD=1.0の場合、P1は高度70mに対して、5眼カメラは60mと低くなってしまうが、GSD1.5程度(高度90m)にしてもそれほど精度に差は出ないと思われ、足元に標定点1個おいて置けば、Z方向に対しても十分な精度を出せるであろう。5眼カメラは死角が出来にくい為、災害現場でも有利になるはずである。

構造物のモデリングはこれからの検証になるが、今回の検証でも点群化した時に重機が溶けてしまう現象がなくなるため、かなり期待が持てると感じています。

以上です。

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