点群ソフト 3Dsurveyの機能と性能

弊社は、土木建築業界の世界の最新トレンドを常に確認し、自社で検証した優れた製品のみを扱っています。特に点群ソフトウエアにおいては、複数の製品を扱っており、各社の良い点、悪い点を把握していますが、今回新しい方向性を持った点群ソフトウエア 3Dsurveyをご紹介します。少し使い込んでみましたので、そのレポートを致します。

概要

3Dsurveyは、スロベニアの3Dsurvey d.o.o.社で開発されているPhotogrammetry(写真測量)ソフトウエアになります。日本で求められる写真測量に必要な点群、モデル(メッシュデータ)、オルソ画像の生成、分類、断面、等高線の生成を日本の座標座標系に基づいて作成することが可能です。面積、体積計算も可能です。

3Dsurveyの大きな特徴は、CADエンジンを持っており、点群や写真(点群と連動)から正確な図面をマニュアルで作成することが可能です。スキャンモジュール(オプション)を使用することにより、LiDAR、SLAM、写真点群からX線ビューをすることが可能であり、自動ライン検出により建物の輪郭や間取りを生成をすることも出来ます。CAD機能は、dxfでエクスポート出来るため、AutoCADとのインタフェースも可能です。

このようなデータのベクター化は、専用ツールが多くありますがいずれも高額で、そこまでの機能は必要無く、手軽(安価)で、点群ソフトと同時に扱えるツールを必要とするお客様向けです。

詳細機能

測量精度

最初に基本的な機能確認として、UAV測量の性能に関して確認をしました。2つの現場にて確認しましたが、現場AはMavice4E、現場Bは、Matrice300R+Zenmuse P1の写真です。

現場A:Mavice4E+D-RTK3使用

条件1:GCP設定有(検証点は、K1、K2)

1~4をGCPとした場合、検証点の精度は全て5cm以内の結果となり、問題はありませんでした。

条件2:GCP設定無(写真座標からのみの推定、全て検証点)

GCP設定無しでの処理でしたが、検証点のK1、K2は全て5cm以内に入る結果となりました。全てのGCPを検証点とした場合、Z方向は5cm超えるものもありますが、写真のみからの推定を考えると問題問題無いと言えます。

現場B:Matrice300R+Zenmuse P1+D-RTK2

条件1:GCP設定有(検証点は、D3、D4、D6、D8)

D1、D2、D5、D7、D9をGCPとした設定ですが、検証点のD3、D4、D6、D8の精度はかなりよく出ています。

条件2:GCP設定無(写真座標からのみの推定、検証点は全て)

GCP設定無しでの処理でしたが、検証点のD3、D4、D6、D8は、XY方向は5cm以内に十分入っているものの、Z方向は5cm超えるものもあります。写真のみからの推定を考えると問題問題無いと言えます。

GCP設定の容易さ

GCPや検証点は、cvsを読み込み、設定することが出来ます。標識のサイズや形状を設定することで、後述の様にほぼ自動的に処理することが出来ます。

ベンダーのチュートリアルでは「GCP2、3か所を指定することにより、GCP自動抽出にて後は微調整のみ」という旨の説明ですが、全く指定しなくとも「GCP自動抽出」機能によりほとんどのGCPを抽出することが可能です。おそらくRTKドローンの正確な座標と連動していると思われますが、複雑なGCPの配置でも人間が物理的な位置を把握しなくともGCPの設定が可能なのはとても便利です。しかも、自動抽出後は、赤のハイライトを消し、一覧表で中心位置を微調整するのみですので、慣れると非常に設定を早く終わらすことが出来ます。(光学式の微妙な調整が出来るマウスがあると便利です)。

下図は、自動認識後の最初の状態です。小さくて見づらいですが、緑の十字がほとんどGCPの中心に来ているので、これは触らずで良く、大きくずれてる部分の修正と、赤状態は無効になっているので有効化(右クリック)するのみです。

処理速度

処理スピートに関しては、写真の読み込みやバンドル調整(共通点を抽出し過疎な点群を生成)は特に問題なく、上記のGCP設定の便利機能もある為、精度確認までの時間が非常に早く済みます。

3Dsurveyは、バンドル調整後は、点群、モデル、オルソ画像までを自動で作成することが出来、大規模処理も可能です。ベンダーによりますと、2026年4月にリリースされる最新版では、現在のソフトウエアよりも更に処理速度が上がるとの事です。

分類機能に関して

3Dsurveyの分類機能は精度が高く、自動でもかなりのところまで分類が可能です。

Ground Unassinged(地面以外)

また自動分類の結果に対して、地面とそうでない所を手修正で選択、あるいは解除することによって指定することが出来るため、きめ細かな補正を簡単にすることが出来ます。

断面図の生成

点群の任意のポイントを指定し断面を作成出来ます。断面幅の指定、セグメント間(アンカーポイント間)の距離などを指定出来ます。

グラフは、スケールの調整や表示文字サイズの変更、プロファイル名の変更が可能です。

また、任意のアンカーポイントの削除、移動、再接続をすることが可能です。

アンカーポイントの修正前(緑は選択個所) アンカーポイントの修正後(再接続後)

断面図は、dxfやpdfにエクスポート出来ます。

画像品質に関して

モデルの表示

モデル(メッシュ)の解像度は低、中、高、最高の3段階の指定がありますが、下図はデフォルトの「高」で処理したものです。

「高」は非常に綺麗なモデルが生成されますが、処理時間もかかる為、モデルの解像度を目的としない場合は、「中」で良いでしょう。(トライアル時にお気をつけてください)

オルソ画像

デフォルト(2.00cm/px)で処理したオルソ画像です。上記点群は、「上から見る」ボタンを押して表示していましたが、下図のオルソ画像は補正されきちんと真上から見えている事がわかります。

CAD機能

CAD機能を使用するとcm単位で作図が可能です。

弊社で実際に使用したご紹介例

3Dsurvey CAD機能を使用した点群モデルから地図の作成(基本編)

3Dsurvey CAD機能を使用した点群モデルから図面の作成(平面図・立面図)

ベンダーのチュートリアルWebinarケーススタディは、ベンダーのホームページで多く掲載されていますが、以下のWebinarは3Dsurveyで出来る特徴をもっとも表しており、とても参考になります。

3Dsurveyで測量地図を作成する(Photogrammetry)

自動ライン検出による抽出(SLAM)
(70分程度の動画の為、時間短縮したい場合は、以下のSCANモジュールのチュートリアルを参照してください。)

SCANモジュールのチュートリアル

以上です。

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