高低差の大きい場所でのUAV測量方法1(概要)

Metashapeのサポートからよくあるお問い合わせを一つご紹介いたします。誰もがは、ぶつかるお困りになる内容かと思います。

お困り内容

それは、山、谷があるような高低差の大きい場所で、UAV測量を行うにはどうしたらよいのか?という事です。

お客様がお持ちになっている機材
・DJI製 ファントム4PRO
・DJI製 Ground Station PRO

測量現場
山谷があり高低差が大きい。

ファントム4PROのレンズ焦点距離は、フルサイズ換算で24mmですが、UAV測量の地上解像度1Pixcel/1cmで撮影しようとすると、高度は約35m程度になります。

平らな場所であれば、なにも問題はありません。しかし、低い場所と高い場所の高低差が35m以上ある場合は、UAVが低い場所から35mの高度で飛行すれば、高い所にぶつかる事になりますし、少し高い場所から飛行すれば、低い場所では地上解像度1Pixcel/1cmを満たせなくなってしまいます。

このような場所では、どうしたらよろしいのでしょうか?。残念ながら上記の機材だけで完全にUAV測量を遂行するには不可能に近く、追加でそれなりの設備が必用になります。必要な設備は幾つかの方法はありますが、お金がかからない順番にご紹介いたします。

UgCS Ground Stationを使用する

通常、UAVを自律飛行させるのに、DJIからリリースされている無料のGround Station Proを用いられているかと思いますが、これは2次元でしか設定できません。例えば、地上解像度1Pixcel/1cmで飛行プランを計算しますと、UAVは離陸する場所の地面から高度(35m)に上昇し、その後は一定の高度で飛行します。これは、離陸地点よりも35m以上の高さの山、丘などがあると、そこにUAVはぶつかる事を意味します。また、逆に標高の低い地点では、1Pixcel/1cmの基準を満たしていない事にもなります。

このような場所では、手前みそで申し訳ありませんが、弊社で販売しているGoogleアースベースの次世代UgCS Client (SPH Engineering社)を使うと、対地高度で設定できますので、地面の起伏に沿って飛行する事が出来ます。実際の飛行プランを下図に示します。下図は、高低差が60m近くある場所で、地上解像度1Pixcel/1cm、前後オーバラップ90%、サイドオーバラップ60%の設定をした飛行プランです。

UgCS Clientであれば、このような場所でも、高低差、地上解像度を考慮し計算されます。

欠点としては、英語メニューであることですが、決まった単語ですのですぐに慣れるかと思います。また、アプリは高度な設定が可能な分、使い方も少し慣れが必用です。

この問題に関しては、ボリュームが大きいので、今後数回のシリーズでお伝えしていきます。

以上です。

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