シェルター点検用ドローン撮影

先月、北海道内にあるシェルター(覆道含む)の上部(コンクリート、防水シートの状態)を点検するために、ドローンで撮影を行ってきました。シェルターは複数個あり、全部で2000mほどの距離になりますが、峠の山間部にあるため、山あり谷あり…手こずりました。事前に現調を行い、装備を準備、3人体制でインカム使いながらの撮影としましたが、ほぼ予定通り、全て終了することが出来ました。

苦労したのは、ニ点あります。

一点は、ドローンは指向性電波のため、操縦者からドローンを見渡せないと、電波が遮断され操縦不能になってしまいます。その場所確保が大変でした。シェルターは長いですし、曲がってますから。

もう一点は、カメラ設定です。現調の時、仮の撮影も行ったのですが、Autoでの設定は明るすぎる傾向にあり、インターバル撮影を行うと写真によって白く飛んだりやピントずれ、明るさが不均一だったりします。またインターバルはシャッターの度にタブレットに表示される映像が遅延するため、弧を描いているシェルターの撮影が難しくなります。動画(4K)撮影ですと、測光モードは違うのか明るさは均一に撮影され、タブレットの映像も滑らかになり操縦しやすくなりますが、静止画に切り出して拡大すると不鮮明さが目立ちます。結論として今回は、UAV測量に求められる要件と同様、全てマニュアル設定で撮影を行いました。カメラの性能を生かして、かなりきれいに撮影できたと思います。

点検用撮影は鮮明な写真が必要ですが、特に構造物対象の撮影は、何も考えずに撮影すると、きれいに撮影出来ません。コンクリートや金属物は、表面が無機質なため、Autoではフォーカスや測光があわせにくい性質があります。このあたり、経験やノウハウが必要で弊社の企業秘密でもありますが、他社様で構造物点検にドローンを使用するとなるとこの辺りが課題として出てきます。今回私も良い経験になりました。

また、近接撮影のため、風の影響ですぐ対象物がずれてしまうので、天候や操縦がシビアになります。特に場所柄、山間部で風が強い部分が多いと思われますので、スケジュールには余裕を持った方が良いです。

点検結果としては、3か所ほど、上部コンクリートが破損(細かく砕けている)している場所を検出できました。おそらくコンクリートのヒビに水が入って凍結→破損が繰り返されたのだと思います。ツルハシで砕いた様にサイコロ状に破損している状況でした。

以上です。

↓現場の雰囲気です。(納品物の画像は掲載できませんのでご了承ください)

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