Metashapeにて標定点や検証点をマーカにて設定しますが、これら結果(誤差)に関して理解を深めるため、表題の件も含めて少しまとめてみました。
以下の結果を例として説明致します。
①は、検証点の誤差です。検証点の正しいであろう座標とMetashapeで推定している座標との差です。これはすぐわかるかと思います。
②の合計誤差とは何でしょうか? RMSエラー、日本語で言うと二乗平均平方根。つまり二乗値の合計と要素数の比率からの平方根です。 SQRT((E1 2 + E2 2 + E3 ^2 + … En 2)/ N)です。これもマニュアルに書いてありますし、何となくわかると思います。
③のGCPとして設定しているマーカ部の誤差は、なんでしょうか?。マーカとして指定しているので誤差はゼロになりそうなものですが、、。マニュアルにも理由は書いてありません。Agisoftに確認しましたところ、以下の回答が返ってきました。
Metashapeのジオリファレンスと最適化操作は、カメラの外部と内部の方向パラメーターを調整することにより、座標の誤差を最小限に抑えようとしています。しかしながら、タイポイントの残差も考慮されるため、3つを超えるGCPが使用されている場合、ほとんどの場合で、実際のデータプロジェクトで誤差ゼロを得る事は無いという事でした。
簡単に言えば、GCP1個であれば強制的に誤差ゼロにする事は出来る(その分他がゆがむ)が、3つ以上あるとタイポイントの誤差、言い換えるとレンズのゆがみから生じる誤差は取り切れない(最適解はゼロにならない)という事です。
これは、言い換えると、歪みの無いレンズ(広角レンズも歪みの一つと考えると、最適なのは50mm)の理想的なレンズを使用する事で、誤差は少なくなる方向(最適解が出やすい)と言えます。
ご参考になれば幸いです。
以上です。