SLAM LiDARと公共測量

SLAM LiDARと公共測量

SLAM LiDARは、歩行しながら周囲の3次元点群を取得できるため、屋内、森林、建物周辺、構造物など、ドローンやGNSS測量が難しい場所での測量に活用されています。

一方、SLAM LiDARで取得した点群を公共測量の成果として利用するためには、単に点群を取得するだけでは不十分です。

国土地理院では「LidarSLAM技術を用いた公共測量マニュアル」を定めており、令和8年3月に改正されています。

公共測量で必要となる主な作業

LidarSLAMを公共測量に使用する場合、主に次のような手順で作業を行います。

1.成果品の要求仕様を決定

測量の目的に応じて、必要な成果品、要求精度、要求点密度、フィルタリング項目などをあらかじめ決定します。

2.作業仕様を決定

使用するLidarSLAM測量システム、計測方法、標定点・検証点の配置、精度管理方法などを決定します。

3.LidarSLAM測量システムの精度・性能を確認

使用する機器だけでなく、解析ソフトウェアを含めた測量システムとして、要求仕様を満たす成果が得られることを事前に確認する必要があります。

令和8年3月版では、精度・性能試験において、標定点残差、検証点較差、点密度、計測点の標高のばらつきなどを確認し、システムの有効範囲を把握することが定められています。

4.標定点・検証点を設置

標定点は、1回の計測範囲を囲むように4点以上設置することが標準です。

また、検証点は標定点とは別に設置し、取得した点群が要求精度を満たしているか確認します。

なお、令和8年3月版では、GNSS観測により点群座標を計測する場合、標定点を省略でき、検証点は2点以上とすることが規定されています。

5.計測・データ処理

計測計画に基づいてSLAM LiDARで計測し、自己位置推定解析、点群構築、閉合処理などを行います。

また、標定点を使用する場合は、標定点を用いて平面直角座標系へ変換します。GNSS搭載型のシステムでは、GNSS観測によって点群座標を取得する方法も対象となっています。

6.点群の精度・点密度を点検

座標変換後、標定点の残差や検証点との較差を確認します。

さらに、点群全体を目視確認し、点群の歪みや複数回計測した箇所の段差などに異常がないか確認します。

点密度についても、要求仕様を満たしているか点検し、不足する場合には追加計測を行います。

7.点検測量を実施

取得した点群とは別の方法で測量したデータと比較し、要求される精度を満たしているか確認します。

要求精度を満たさない場合は、再解析や再計測などの対応が必要になります。

8.必要な成果品を作成

点検済みのオリジナルデータから、目的に応じてグラウンドデータ、グリッドデータ、等高線データ、断面図データ、数値地形図データなどを作成します。

SLAM LiDARの公共測量は「機器選び」だけではありません

公共測量でSLAM LiDARを使用する場合、重要なのは機器のスペックだけではありません。

使用する測量システムが要求精度を満たすことを事前に確認し、適切な計測方法、標定点・検証点、点群処理、精度管理、点検測量まで一連の工程を適切に行うことが重要です。

弊社では、SLAM LiDAR本体の販売だけでなく、実機による精度検証、点群処理、公共測量に必要な帳票作成まで含めた導入・運用をサポートしています。

SLAM LiDARによる公共測量については、ご相談ください。

公共測量に必要な帳票作成についてはこちら →

SLAM LiDARの実際の精度検証についてはこちら → (間もなく公開予定)

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