ファントム4RTK GSR(Ground station RTK)の地形認識モードの設定方法についてまとめます。地形認識モードとは、事前に撮影した写真からMetashapeなどでDSMを作成し、GSRに取り込み後、そのDSMに基づいて地形に合わせて精密飛行(測量用撮影)するモードです。
本記事では、Metashapeのみを使用して(QGISは使用しません).tifと.tfwデータを作成し、地形認識モードを設定する方法をまとめています。
- 事前撮影
- DSM/ワールドファイルの作成
- GSRへのインポート/設定
- 本撮影
尚、これら全ての内容は、ファントム4RTK UAV測量の設定マニュアルに収録しております。
事前撮影
障害物にぶつからないように高度を高めに設定し、RTK Fix状態にて事前撮影を行います。後の章で述べますが、本撮影時のコース設定は、事前撮影から作成したDSM領域を超えて設定できませんので、事前はあらかじめ広めに設定する事が必用です。
DSMは楕円体高で作成しますので、DRTK2を用いる場合は楕円体高で値を設定します。ネットワークRTKを使用する場合は必然と楕円体高となります。
*ちなみに、DSMは楕円体高で作成すると言われていますが、理由はネットワークRTKが楕円体高で飛行するからと思われます。事前撮影も本撮影も同じDRTK2で飛行するのならば、DSMは標高で作成しても問題ないはずです。もちろん、DRTK2の設定も標高の高度にします。DRTK2は楕円体高、標高とは認識していなく設定された数字に基づいているだけです。後程、GSRの設定の章でも高度について触れます。
DSM/ワールドファイルの作成
DSM/tfwをMetashapeで作成方法、注意点は、地形認識モード用 DSM/tfwの作成方法を参照してください。
GSRへのインポート/設定
データをマイクロSDに書き込む
最初に作成した.tifと.tfwを以下のフォルダ構成にてマイクロSDに書き込みます。
(例)以下の様にフォルダを作成し、フォルダと同じ名前のファイルをその下に置く。「20201109_watsu」は、任意名称です。
DJI/DSM/20201109_watsu
・20201109_watsu.tfw
・20201109_watsu.tif
送信機にマイクロSDを挿入
右側側面の下に蓋があります。
ファイルのインポート
軌道直後の画面より、メニューをタップします。
マイクロSDアイコンをタップします。
ファイルの種類を選択します。
ファイル(フォルダ)を選択します。
正常にインポートされたことを確認します。
地形モードでDSMファイルを呼び出す
起動直後の画面から「計画」をタップし、「地形認識モード」を選択します。
インポートしたファイルを選択します。
暫く待つと(10MByteでしたら30秒程度)、自動的にその場所がグーグル画面上に表示されますので、「タスク計画」をタップします。
DSM画像の周囲に白枠が表示されます。
DSMの表示が邪魔な場合は、設定画面「…」タブの「地形レンダリングマップを表示」をOFFにします。白枠だけが残ります。
飛行領域を設定します。領域は、DSM領域(白枠)を超える事は出来ません。
高度、ラップ率、カメラ設定を行います。高度は「2D写真測量」とは違い離陸地点からの高さではなく、インポートした地形高度に対しての高度になります。「模造品の細かさ(m)」は、高度の変化に対して追従する細かさ(丸め込み)になります。
保存します。
飛行させる
現場についたら 通常と同様に
- 送信機と機体の電源を入れます。RTKがfixになるまで待ちます。
- 軌道直後の画面から「飛行」をタップします。
をタップします。
- プルダウンメニューから「計画」を選択し、保存したタスクを選択後、「呼び出し」を選択します。
- 飛行させるには、「開始」をタップし黄色バーをスライドさせます。(事前に機体の電源を入れていないと、「開始」ボタンが表示されません)
飛行する高度は十分に確認してください。
以上です。