UAV測量ソフトウエア PhotoScanとPix4Dの比較

Pix4Dを最新の情報に更新しました(2018.11.6)。情報は正確を期しておりますが、誤りがある可能性もあります。ご了承ください。

ドローンを使用した測量、いわゆるUAV測量に使用するSFM処理(Structure from Motion)を行うソフトウエアは、海外含めていろいろな所から販売されていますが、測量会社様はじめ日本で多く使われているのがAgisoft社のPhotoScanとPix4D社のPix4Dシリーズです。

概要

Pix4Dは、SFM処理をするソフトウエアとして次の4つに分類されています。ライセンスは、それぞれ別となります。

  • Pix4Dmapper(航空写真測量用、農業分野で利用可能)
  • Pix4Dbim(建築用としてPix4Dmapperの機能限定盤)
  • クレーンカメラ(定期的に自動的に現場を見える化)
  • Pix4fields(農業支援用にアルゴリズムを特化)
  • Pix4Dmodel(画像から3Dモデル作成のみに限定した廉価版)

Pix4Dmapperを例にとりますと、処理はデスクトップもしくはクラウド連携が可能となっており、デスクトップの場合は詳細な制御(GCP設定、点群編集などによる精度向上)、クラウドの場合は決まったテンプレートによる処理(GCP設定も可能)となっているようです。前者は詳細な合成、後者は簡易的でスピード優先というイメージでしょうか。日本の場合は、国際航業様と提携しており、日本のサーバで処理されます。Pix4dmapper以外のクラウド処理は、メーカのサーバ(海外)となるようです。*輸出管理には注意しましょう。技術、データも対象になります。

また、Pix4DはSFMだけではなく、ドローンで3D用撮影を支援してくれるPix4DCapture(無料)というソフトウエアも付属されています。対応している機体のメーカとしてDJI等ありますが、その機種が増えていること、そして新たにParrotにも対応しています。しかしながら、日本でのUAV測量用として使用するには、機能的にかなり厳しいです。詳しくはこちら 。

PhotoScanは、全ての機能が一つのパッケージに盛り込まれています。一つのライセンスで、測量、建築用、農業用といったモデリングが可能です。処理はデスクトップのみとなります。

どちらのソフトウエアでも、DJI社からリリースされているアプリ「Ground Station Pro」を使用することで、3Dモデリング、オルソフォト、UAV測量用の撮影を行う事が出来ます。基本無料で使用できますが、構造物のモデリング用の撮影(3DマップPOI)、撮影した写真から地図作成(PhotoMap)、KMLファイルのインポート機能は、有料オプションです。

専用のソフトウエアだけあって、日本のi-construction UAV測量に必要な機能が盛り込まれています。尚、DJI社のソフトですので、使用出来る機体はDJI社のみ(あるいはDJI社のフライトコントローラ)に限られます。

また、少し余談になりますが、Ground Station Proは、Googleマップを使用した2次元の平面図での設定になりますので、地形の高低差の激しいところでは設定が難しい場面が多々あります。現在その問題を改良したGoogleアース(実際には、Googleマップハイブリッドというのが使われています)の様な形で3次元画面で設定できるSPHエンジニアリング社のUgCS Proという次世代のGround Stationソフトウエアが出てきております。標高モデルは、標準ではGoogleが使われていますが、3rdパーティの正確な標高モデルを取り込めるのが強みです。
詳細は、UgCS ライセンス Ground Stationソフトウエアをご確認ください。

UAV測量、オルソ作成に当たって、ドローンはどのような物を購入したらよいのか、パソコンの処理能力はどの位必要か、撮影方法はどのように、といった具体的な事に関しては、弊社のUAV測量|PhotoScan使用方法・サポートを参照してください。

ライセンス費用

Pix4Dは、年間/月の2形態のライセンスがあります。買取も場合によってはあるようですが、詳細不明です。下記に費用をpix4d.comのホームページから抜粋します。 単位はCHF(スイスフラン)、1CHFは113¥前後。おそらく税別(明記無し)です。

  • Pix4Dmapper 月間ライセンス 320/月  年間ライセンス 3204/年
  • Pix4Dbim 月間ライセンス 449/月  年間ライセンス 4500/年
  • クレーンカメラ 不明
  • Pix4fields 月間ライセンス 230/月  年間ライセンス 2304/年
  • Pix4Dmodel 月間ライセンス 49/月  年間ライセンス 504/年

*画像55MPX以上は、オプションライセンスが必要。
*月間クラウド処理 2500枚まで。
*Pix4Dmapperのクラウド処理は、10/1より国際航業様と別途契約が必要。

PhotoScanは、買取のみで、3499$(税別)です。

為替レートは、実施に購入する場合は、カード会社や金融機関の手数料としてレートは3~4%ほど上がります。

機能比較

i-construction観点で必要な機能としては、双方のソフトウエアとも基準点の設定、アライメント処理、高密度クラウド処理、メッシュ処理、DEM生成、オルソモザイク/等高線/DEM等のエクスポート、ポイントクラウドのクラスフィケーション、面積、体積、長さの計測、大規模対応、また農業用(植生)、建築物用が出来ますので、ほとんど差はないと言えます。

しかしながら、複数の処理を自動化するためのPython(パイソン)スクリプト対応しているのは、PhotoScanのみとなります。

また、処理の制御パラメータはPhotoScanの方が多く、Pix4dは簡易的です。玄人向け、一般向というコンセプトの違いなのかもしれません。

サポート・バージョンアップ対応

どちらも1年間のメーカ無償サポート付き(Pix4dは年間契約の場合)です。どちらもメールベースサポートになります。代理店によっては、別途サポートが用意されている場合もあります。

Pix4Dは、買取だったとしても、2年目以降のソフトウエアバージョンアップ等は、保守契約が必要のようです。

PhotoScanは、ソフトウエアのバージョンアップ対応は、1.99台まで無料対応となります。現在は、(2018.11.6時点 1.4台)です。

使用頻度と保守、金額を考慮してライセンス形態を考える必要がありますが、どちらも使いこなすにはある程度の時間がかかりますので、長い目で考慮する必要があります。

マニュアルの日本語対応、ノウハウ

どちらも日本語マニュアルは準備されていますが、ソフトウエアのバージョンアップは、ある程度のサイクルで変わっていくので、日本語対応バージョンが遅れているのはどちらも同じようです。弊社は、1ヵ月以内のリリースを心がけております。

弊社でPhotoScan Professionalライセンスを購入されたお客様には、PhotoScan日本語マニュアル(PDF) (Ver.1.99まで無料更新)及びUAV測量トレーニングノートを無料にて進呈しております。UAV測量トレーニングノートは、今までのノウハウ全て含めています。

複数の観点

比較した結果、大きくは機能的な差がなくなりましたが、詳細な設定を行うのであればPhotoScanという事になります。特に大量の処理を自動化したい場合は、Paytyonは必須になります。

ソフトウエアは外国の会社のため、日本語サポートを受けられる販売店を利用された方が良いかと思います。また、現在ではネット上の情報という観点では、PhotoScanの方が情報量が圧倒的に多いです。Pix4Dは、理由はわかりませんが、ほとんど情報がありません。

弊社では、PhotoScanライセンス、日本語マニュアルの販売をしておりますが、各国立大学様、私立大学様へ50校超ほど販売しております。近い将来、これら卒業生が即戦力となる事も踏まえて考慮されるのも良いかもしれません。

国土交通省の測量会社様へのアンケート結果では、使用率が高いのは、PhotoScan、Pix4Dという事です(シェア順は、おそらく記載している順番通りだと思われます)。

知り合いの業界の方曰く、PhotoScanは、古くから航空会社の航空測量で使用されており、信頼度は一番高いとのことです。また弊社と協力させて頂いている測量会社様(2社)もPhotoScanを使用しています。

弊社でPhotoScanを購入された会社様は、サポート1、2回程度で初めてUAV測量を行っても問題なく結果を出されています。逆に他社様で購入された会社様は、残念ながらお困りになられる事が多いようで、弊社のサポート情報(一般公開していない情報)を必要とされます。原因は購入したソフトウエア販売店のサポート問題もあるようで、購入先を誤ってしまったと弊社に相談されてきます。これは本当のお話で、追加のライセンスを弊社で購入して頂いております。

また、販売店も含めほとんどの会社様が、その上位概念である写真測量の基本をご存知ないため、ソフトウエアを正しく扱えていない面もあります。そういったリクエストにお応えする為、今回「UAV測量トレーニングノート」をリリースさせて頂きました。自信もってお勧めいたします。少しでもお力になれれば幸いです。

以上です。

弊社では、PhotoScanライセンスをはじめとしたUAV測量に必要な機材を販売しております。詳細は、メニューの「販売品」よりご確認ください。

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