Mavic3 EnterpriseのUAV測量 精度検証

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

DJIより昨年秋(2022年10月)にリリースされましたMavic3E(エンタープライズ)の検証を行ってみましたので、こちらでご紹介いたします。Mavic3Eの詳細に関しては、リンク先をご確認ください。

弊社に納品されたのは2022年11月18日ですが、色々な準備がありその間に雪が降ってしまってので、雪上での検証レポートとなります。

使用したハードウエア・ソフトウエア

  • 計測日:2022.12.12 気温0度
  • ドローン:Mavic3 Enterprise、現場にD-RTK2を設置。
  • VRS測定:Drogger RWP(国土地理院 1級GNSS測量機)+Jenobaに接続
  • 点群ソフト:DJI Terra(V3.6.0) vs Metashape(V1.8.4)

点群ソフトに関しては、設定は基本は全く同じとしているが、下記の点が異なる。

  • DJI Terraは最適化処理時、選択できるオプションは無いが、Metashapeではいくつかの選択オプションがある。対空標識有りの場合デフォルト設定、対空標識無しの場合「追加の補正を調整」をON。

撮影設定

パターン1

・ミッション種別 マッピング
・RTK 有効 (D-RTK2)
・高度補正 有効
・オーバーラップ 90%
・サイドラップ 60%
・シャッタースピード 1/1000s
標定点 5点
検証点 3点

パターン2

・ミッション種別 マッピング
・RTK 有効 (D-RTK2)
・高度補正 有効
・オーバーラップ 90%
・サイドラップ 60%
・シャッタースピード 1/1000s
標定点 なし
検証点 3点

検証場所

結果

誤差は、検証点3つのRMS値。単位:m。

パターン1

飛行高度 飛行速度 DJI Terra Metashape
X誤差値 Y誤差値 Z誤差値 X誤差値 Y誤差値 Z誤差値
37m(1cm/px) 2m/s 0.019112 0.018873 0.032307 0.013789 0.008 0.011433
37m(1cm/px) 5.6m/s 0.014238 0.005087 0.003749 0.009579 0.005999 0.010889
74m(2cm/px) 2m/s 0.007133 0.002991 0.014347 0.011484 0.010756 0.007785
74m(2cm/px) 5.6m/s -0.000817 0.003724 0.014272 0.005756 0.01304 0.012306

パターン2

飛行高度 飛行速度 DJI Terra Metashape
X誤差値 Y誤差値 Z誤差値 X誤差値 Y誤差値 Z誤差値
37m(1cm/px) 2m/s 0.063688 0.057585 0.143718 0.049694 0.044264 0.012798
37m(1cm/px) 5.6m/s 0.039394 0.03511 0.047953 0.044465 0.047235 0.038556
74m(2cm/px) 2m/s 0.108828 0.055934 0.111965 0.040833 0.057437 0.035505
74m(2cm/px) 5.6m/s 0.057055 0.035146 0.083225 0.03824 0.053344 0.053678

考察・所感

  • Mavice3Eのカメラレンズはとても明るく、北海道にて12/12の15:00過ぎ頃に最後の撮影を終えたが、絞りは最大限に開くものの、ISO300程度でシャッタースピード1/1000秒を保持できるのは素晴らしい。一般にセンサーが大きいカメラは、絞りをきちんと入れないといけないが、今回はシャッタースピード優先のみの設定としている。
  • Mavice3E精度に関しては、この状況下で上記の結果はかなり良好といえる。下図のようにかなり暗くなっており、気温は0度。写真測量のワースト条件といえる。
    12/12 15:20頃の高度74mでの最後の斜め撮影の写真
  • 飛行速度2mと5.6mでは、精度に違いが出ており、TerraもMetashapeも5.6mの方が結果が良い傾向に見える。特にパターン2ではTerraは顕著に差が出ている。後で分かった事であるが、確認したところ、高度37m、74mどちらも、カメラの設定のところの「歪み補正」が2mではOFF、5.6mではONとなっていた。つまり、「歪み補正」ONの方が、どちらの点群ソフトでも結果は良好になることが分かった。
  • DJI Terraは、実際に使用してみるとシンプルなメニューで使いやすく(経験者であればほぼ直感で作業できる)、初期バージョンに見られた途中でエラーで止まるという事が無く快適であった。i-constructionが目的であれば、不要な機能がなく、初めて使う方にとっては使いやすいといえるだろう。
  • パターン2における推定能力は、Metashapeが圧倒している。近年は、Metashapeの推定能力が向上し、標定点がなくともZYは5cm以内、Zは5cm前後に収まるようになった。Z方向は時と場所により5cmを超えたり以内だったりするが、これは1つのレンズでは限界なのだろう。(SHAREの5レンズオブリークカメラは確実に2~3cmに入ってくる。)

以上

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